年1回の受診を推奨してます。
子宮頸がんは子宮膣頸部の境目のS-Cjunction から発生する癌で扁平上皮癌が多くを占めます。子宮頸がんはSTDのヒトパピローマウイルスが原因でおこります。ただいきなりがんになるわけではなく軽度、中等度、高度異型上皮、上皮内がん、微小浸潤がん、進行がんとゆっくりすすんでいくのが特徴です。ウイルスに感染しても多くの場合自然消失しますが、感染が持続する場合があります。実際、若い女性に異型上皮、上皮内がんが増えています。
そこで早期発見が大事になるわけです。
検診の基本は内診、細胞診ですが細胞診だけでは正確に診断ができない場合があります。長年の経験から膣拡大鏡診(コルポ診)を行うと細胞診は正常でもコルポ診では異常が出る場合があります。ですからコルポ診は初診から行うことをお勧めします。ただ、コルポ診は異型上皮等の病名があれば保険でできますが、初診ではできず自費になります。
次に、細胞診、コルポ診で異常があれば組織診を行います。希望があればヒトパピローマウイルスハイリスク検査、ヒトパピローマウイルスジェノタイプ検査(病名によっては保険でできます。)を行います。
また、内診では卵巣の位置関係ではっきりしない場合がありますので原則自費になりますが、経膣超音波検査をして下さい。
検診で異常が無ければ次回は1年後、異常があれば3ヶ月、6ヶ月後の検診、あるいは手術になる場合もあります。
子宮体がんは主に腺がんで未出産、月経不順の女性に多いと言われています。最近は若い女性の前がん状態の子宮内膜増殖症、体がんが増加しています。体がんもやはり早期発見です。症状は不正出血が主ですがこの場合は保険で検診します。子宮体がんの発生する子宮内膜の厚さが超音波検査で異常と判断されれば検査しますが、希望の場合自費になります。
検査は子宮の中に細胞あるいは組織を採取する器具を挿入しておこないますが、その際痛みを伴う場合があります。また、まれに感染症を起こし腹膜炎になる場合がありますので当院では抗生剤を自費処方いたします。
通常、卵巣は親指大くらいの大きさです。卵巣腫瘍には良性、中間群、悪性があり様々な種類の腫瘍があります。卵巣腫瘍の初期は症状の出ない臓器で肝臓と似ています。何か太った感じで下腹部が出てきた、腸捻転を起こし激痛で緊急手術、悪性の場合やはりお腹が出てきたと思い検査したら腹水がたまり進行した状態で発見される場合が多くあります。
検診は内診だけでは不十分で経膣超音波を行いますが、原則自費になります。また、1年後に検査したら進行がんになっていたという場合がありますので、年に何回かの検診をお勧めします。卵巣腫瘍の診断がついたら保険診療になり、腫瘍マーカー検査を行い、MRI等を行う場合があります。
ご結婚される前にご自身の婦人科的に健康チェックすることは、たいへん重要な事と思います。当院では内診、子宮頸部細胞診、コルポ診、経膣超音波検査、クラミジア検査、B型肝炎、C型肝炎、梅毒検査、エイズ検査、風疹検査、ハイリスクヒトパピローマ検査、ヒトT細胞白血病ウイルス-1型(HTLV-1)を行います。尚、検査は自費になります。
がん検査(子宮頚部細胞診)により、子宮頚部異形成やがんを疑われた場合に、子宮頚部組織を少し採取して病理組織学的に診断するために行います。
病変が疑われる部位を拡大して観察し(コルポ診)、子宮頚部から米粒ほどの大きさの組織を2、3か所程度採取します。
全体で15分ほどかかりますが、組織を採取する時間は1~2分です。
(個人差はありますが、痛みは通常大きくありません。)
コルポ診をご希望される方はお電話でご予約ください。
※お電話でご予約頂けないと検査が受けられない場合がございます。
Tel 03-3400-1213